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わたしと小鳥とすずと [子供]

ブラジルから帰国してしばらく,日本人の旦那さんをもつコロンビア人の 奥さんに日本語を教えてた。
そしたら,ある日奥さん曰く,
「先生,うちの息子なんですけど,わたしが外国人であることもあってか
 どうも国語が苦手みたいなんです。
息子が分からないと言って 宿題を持ってきても,わたしは見てやることができないし。。
 先生,家庭教師の時間の半分,息子の国語を見てくれませんか」と(スペイン語で)。

彼女の息子(しょう君)はまだ小学3年生だった。
ハーフなのもあって色白で ほっぺがぷっくりしていて 食べてしまいたいくらいかわいい。
わたしは2つ返事で引き受けた。

さっそく教科書を見せてもらった。すぐにしょう君が,
「ねぇ,先生,ぼく,この中にすっごく好きなやつがあるんだ!」
「え???」
「この教科書に載ってるやつ」
どうやら国語の教科書に好きなお話があるらしい。
「へぇー。どれ?」
「えーっとね...あ,あった,これ!」
と見せてくれたのが,金子みすゞ(1903-1929)の
『わたしと小鳥とすずと』という詩だった。
(さらにそこは未学習のページだった)

・・・・・・・・・・・・・・・・
わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地べたをはやくは走れない。

わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんなうたは知らないよ。

すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
・・・・・・・・・・・・・・・

「しょ,しょう君,この詩が好きなの」
「うん,好き。読むね」
と言って音読しはじめる。。。
「ね,おもしろいでしょ?」

す,すごすぎる。衝撃でどきどきした。。
小3のしかも男の子がこの詩が好きだという感性。
(男子と言うのは往々にして女子より精神年齢が低いので)
「しょう君,すごいね!すごいよ!」とすごいを連発した。

「この詩のどんなとこが好き?」
と聞いたが,いまいちぴんと来ないようだった。
たぶん,大人のわたしたちが解釈するような理解はしていないのだろう。
でも,国語の教科書に載ってる詩が好きだと純粋に感じられるセンス。
ただ者じゃない。。

教科書の内容にそんな純粋な興味を持ったことなんてあったかなぁ。。
強いて言えば「動詞」かな。。ww


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by NO NAME (2007-01-18 18:20) 

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